仕事ができる新人を育てる方法|看護師指導の新スタンダード

目次

はじめに

こんにちは!さわです✨️

今日も新人教育を進めていきます!

現在までの流れ
①教育メンバーを決定した
②特別アドバイザー制度を取り入れた。

今回の記事はその続きです。

③教育者に”仕事ができる新人を育てる方法”を伝える方法になります。

というのも、

今や医療現場においても、

ただ単に指示を出すだけの教育では不十分な時代となりました。

「1を聞いて10を知る」スタイルでは今の子は育ちません。

かといって、

「10ある事柄をそのまま10伝えても」

自分で考える力をが育たず、

指示待ち人間が出来上がります。

現代の新人教育に必要なのは、単に知識を教えるのではなく、

主体的に考え、行動できる「仕事ができる人材」を育成することです。


”仕事ができる”って曖昧で、抽象的な表現ですよね。
でも、私達が育てたい人材は、
”仕事ができる人”だと思うんです。

今回のターゲットは
✅️自分で進んで学習できる人
✅️患者さん思いで、誰かのために頑張れる人

に向けていません。

できる人は放っておいても成長します。

ターゲットは、
【やる気がない、勉強の仕方がわからない人】です。

”仕事ができる”マインドの人を育てるプログラム構築を目指しています。

この記事では、

働きやすい職場づくりやチーム医療の良循環を目指すために

教育の最終目標やその具体策、

そして実際に現場で活用できる方法について掘り下げます。

この記事が向いている人
✅️新人教育に悩む管理職の人
✅️新人教育に悩む中堅看護師
✅️新人看護師

こんな立場の人には参考になるのではないかなと思います!

では行きましょう!


1. 教育の最終ゴールって何だろう?

教育の目的の再確認

私たちが教育に求める最終的なゴールは、
単なる知識の伝達ではなく、「仕事ができる人材を育てること」にあります。

そして、医療現場では、誰もが自分の判断で的確に行動できる力が必要です。

イメージしてみてください。

去年の出来事でこんなことがありました。

私が夜勤の勤務で来たら、
患者さんが血圧60/42mmHg、
顔面蒼白、意識レベル低下がありました。

その方は朝から高熱があって、
ぐったりしている様子だったようです。

新人さんは、ただ朝に一回血圧を測る。
ことだけを実施し、
その後の異常のあるなしが判断できていないため、
対応ができていなかったのです。

言うまでもなく、
看護師はただ血圧を測るだけが仕事ではありません。

その先の今測定した、
血圧が異常あるのか、ないのかの判断が最も大事なのです。

医療者であれば、血圧60になる前に、

今朝から40度の発熱があるのであれば、
モニターをつけて、血圧を定期的に図り、
ショックの兆候はないのかどうか予測して動く必要があります。

このような判断、行動までは難しいかもしれませんが、

でも、”自分の対応がこれで正しいのか”先輩に聞く

【わからない、不安だと思う】▷【相談をする】
という行動を自分で考えて発信してもらう必要
があるんです。

指示待ち人間ではだめなんです。

なぜなら、
✅️同じ勤務帯で働いている先輩の方が重症度が高い
✅️受け持ちの人数が多かったり
✅️その他電話対応なども多く業務を引き受けている

上記の理由のため、
新人さんの受け持ちの人まで見に行けないのです。
(※12月でフォローの期間は終わっていた)

その後しっかりと指導しましたが、
何かがあってからでは遅いのです。
なぜなら、医療現場は”命に関わる仕事”だからです。

「ああ、やっぱり看護師怖い、無理かも、、、」

って思うかもしれません。

でも大丈夫。

「これがわからない」それが発信できれば大丈夫。
その後は、フォローします。

だから、先輩がするべきことは、

✅️「話しかけやすい雰囲気作り」
✅️「異常のあるなしの判断の基準」

を教えていくことだと思うんです。

「仕事ができる」この曖昧な言葉を定義する

看護師において、
指示待ち人間は絶対にだめな理由はお分かり頂けたと思います。

要は、看護師は自ら考えて行動ができる
「仕事ができる」状態を目指さなくていけません

では、

✅️「仕事ができる」状態とはどんな状態なのか?
✅️どうやって育成すればいいのか?
✅️どのようなスキルやマインドが必要なのか?

明確に定義し、現場で活かせる形に落とし込むことが、教育改革の第一歩となります。


2. “仕事ができる人”とはどんな人か?

仕事ができるを定義する

「仕事ができる人」の定義について、ある書籍から多くの示唆を得ました。

その書籍で紹介されていた。仕事ができる人の定義は以下になります。

  • 具体的な定義の3要素
    1. 相手の期待を超える力
      常に先輩や上司が想定する以上の成果を出し、信頼を得る。
    2. 言語化と共有の力
      数字では測れない業務に対して、自らの期待値を明確にし、他者と共有できる。
    3. 具体的な行動への落とし込み
      曖昧な表現ではなく、具体的な行動で結果に結びつける力が求められる。

まだまだ、抽象的でイメージが湧きませんね。


3. 思考力のある人を育てるマインドセット

「わかったふり」しない勇気

自分が理解していると安心するのではなく、

✅️自分の理解はこれであっているのか?

✅️「知らない」、「わからない」に遭遇した時に
疑問点や不明点を積極的に洗い出す姿勢が、成長への大きな一歩です。

言葉の定義と認識のすり合わせ

コミュニケーションの基本は、双方の認識を一致させること。

例えば、タスクの依頼時には「はい、わかりました」だけでなく、

確認の質問を交えることで、双方の理解度が深まります。

アウトプットによる自己評価

新人が自分の考えを言語化し、
先輩や上司とすり合わせることで、
自身の位置や課題を客観的に捉えられるようになります。

このマインドセットが仕事をできる人のマインドなので、
このマインドに持っていくことが教育者の役目です!

次の項目で具体的にイメージしてみましょう!

【退院調整のケース】

主任NS:Aさん退院調整しておいて。

指示待ち人間:はい、わかりました

仕事ができる人:
「Aさんの単位調整についてですが、施設での調整で間違いないでしょうか?
その場合、私に求められている行動は何か、MSWに一度相談すべきか確認させてください」

という感じです。

後者の行動をすべての新人に目指してほしいのです。

二人の違いは

✅️自分の認識があっているかを確認しているかどうか
✅️自分の認識をアウトプットしている点

が違います。

同じ指示に対しても、
確認の有無で成果の差がどんどん生まれます。

この時大事なのが、
✅️新人さんの言葉で、自分の現時点での理解度を言語化することです

このアウトプットが大事であることを

強調させてください。

なぜか?

先輩の思考(仕事ができる人)と
自分の思考のギャップを認識、かつ明確にするため
です。

自分の思考を定義することで、
やっと、自分の思考の足りていないことがわかる
んです。

この本の中では、こんな事例で紹介されていました。

先輩:この書類多めに印刷しておいて

新人:はい、わかりました。

先輩:おい、何部印刷しようと思った?

新人:え、10部です。

先輩:違う、20部だ。なんで確認しなかった?

このやり取りです。

新人視点ではもしかしたら、

「それなら最初から20部印刷して」って言えばいいじゃんと思うかもしれません。

違うんです。

一見遠回りに見える。
このやり取りが教育においてものすごく大事なんです。

上記のやり取りは
新人さん側から、「認識のすり合わせをする」ように意図しています。

✅️自分の理解度を言語化すること
✅️自分の理解度を確認すること

が仕事ができる人の定義でしたね!

その人材を育てるために、あえて、そうしているんです。
そして、この行動こそ、教育する側がするべき行動なんです。


4. 教育者が意識したい5つの「ない」

もうね、文章長すぎて、疲れた人もいると思います。
もう少しお付き合いください。笑

教育者がするべき行動がなんとくわかったところで、
現代の教育現場で、新人がより成長しやすい環境を作るために、
絶対に避けるべき言動を以下にまとめます。

わからない言葉をスルーしない
知らないことはそのままにせず、必ず質問して理解を深める。

答えを当てにいかない
自らの考えを大切にし、安易に答えを求めるのではなくプロセスを重視する。

動機に依存しない
単なる「やる気」だけに頼らず、具体的な行動と成果を意識する。

陰口を言う人に近づかない
建設的な意見交換の場を作り、ネガティブな情報に左右されない。

笑顔を絶やさない
どんな状況でもポジティブな姿勢を保ち、チーム全体に良い影響を与える。

これらの行動を新人に身につけてもらえるように意識しましょう。

8. 「質問の仕方」も教育の一環

  • 質問は範囲を絞って具体的に
    例:「肺炎について教えて」ではなく、「肺炎の治療における抗生剤選択の基準は何か」といった、具体的な質問が望ましい。
  • 教える側も困る現実
    質問が漠然としていると、教える側は本来の業務が滞る可能性もあるため、まずは自分で調べ、どの部分が不明確なのかを整理してから質問する習慣が大切です。
  • 時間を有効に使う意識の醸成
    質問をする際は、相手の時間を奪う行為であることを意識し、事前準備を徹底することが、新人教育の質を高める鍵となります。

具体的には別の記事でまとめています。


12. まとめ:できる人に近づく教育とは?

”仕事ができる人材を育てる”ためどうしたら良いのか?

考察してきました!

まとめると

  • 新人の現在地を正確に把握する
    教育者は、新人がどこにいるのか、
    どの程度のスキルが身についているのかをしっかり見極め、適切なフィードバックと軌道修正を行います。
  • 思考のアウトプットを支援する
    新人が自分自身の考えを言語化し、先輩や上司とすり合わせることで、成長に必要な気づきを得られる環境を整えます。
  • 具体的な行動指示と考え方の支援
    単に「こうしなさい」と指示するのではなく、相手の状況をみて、考え方の支援をする

になります。

「仕事ができる人」って育て方イメージできましたか?

今現在同じこと私が働いている病院内で実施中です。

特に検索力、質問力の講義のあとは質問のレベルがグッとあがって
教育がしやすい!という声が聞かれています。

さらにステップアップで、それぞれの先輩が
✅️同じ内容を統一して教える。
✅️言語化の支援を統一できれば

よりよい教育ができるのでなないのかなと思います!

目指すは、

働きやすい職場づくり=良い教育環境

それぞれが「仕事ができる!」という感覚をもつことは自信になるし、
患者さんへのケアを引き継ぐ「いいバトン」が円滑に回るようになれば、

それは、働きやすさに直結します。


チーム全体で育む教育に取り組み、
離職率がをさけ、人気がでる病院へしていきたいです。

ありがとうございました!

今日も皆様お疲れさまです!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1児の母で転勤族ナース。「共に育つ」共育スタイルで新人指導に挑む。『中堅ナースの教育の悩み』、現場のリアルや思いを綴るブログ。3次救急・訪問看護を経て中規模病院へ。「多様な現場経験」×「AI活用術」を活かし、「新人ナースのこれが知りたかった!」情報を発信。

コメント

コメントする

目次